スポーツ射撃は下記の3つに大別できます。 *クレー射撃 : 飛翔中の的を散弾銃を用いて撃つ (どれだけ多く的に当てられるかを競うもの) *ライフル射撃 : 固定されている標的をライフル銃を用いて撃つ (どれだけ的の中心に当てられるかを競うもの) *ピストル射撃 : 標的を拳銃を用いて撃つ (どれだけ速く撃てるかを競うもの) たいていの人は「射撃」といえばクレー射撃を思い浮かべるようですが、私たちが行っている競技は ライフル射撃(一部、ピストル射撃も)です。 クレー射撃が動作の大きな競技であるのに対し、ライフル射撃はほとんど動かない競技です(転がったり、ほふく前進したりといったことはしません)。 狙う標的が固定されているので、銃を持っている人も同様に動かないことが重要です。 |
ライフル射撃競技には3つの姿勢があり、これらの姿勢を組み合わせて(もしくは単独で)競技が行われます。 一般に、それぞれの頭文字をとって「S・K・P」と呼ばれます。 |
立って撃ちます。 10m競技では基本となる姿勢です。 学生の試合では、ほとんどの大会でこの姿勢単独での競技のみが行われます。 50m競技ではこの姿勢単独での競技は行われておらず、三姿勢競技のみでみられます。 3つの姿勢の中で最も不安定な姿勢であると言われています。 初心者がほとんど例外なく練習する姿勢でもあり、難しいながらもスポーツとして行われるライフル射撃の入り口となる姿勢であるといえます。 |
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座って(立膝で)撃ちます。 10m競技ではこの姿勢単独での競技は行われておらず、三姿勢競技のみでみられます。 学生の試合で三姿勢競技が行われることはほとんどないため、10m競技のみを行っている学生射手にはあまり馴染みのない姿勢です。 50m競技でも、国体を除いて単独では行われていません。 ある程度安定した照準を得られる一方で、崩れやすい姿勢でもあります。 |
寝転んで撃ちます。 10m競技では、一般試合を中心に単独種目として行われます。学生の試合ではほとんど行われないため、10m競技のみを行っている学生射手にはあまり馴染みのない姿勢です。 50m競技では学生の試合でも単独競技として行われます。 特に学生の試合ではすべての種目にこの姿勢が絡んでくるため、50m競技を行う上で不可欠な姿勢であるといえます。 3つの姿勢の中で最も安定した姿勢であると言われています。 3つの姿勢の中で最もかっこいい姿勢(著者の主観…)でもあります。 |
競技は使用する銃によっても分けられています。 ここでは、私たちが試合で行っている主要種目のみを紹介します。 |
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スモールボア・ライフル(22口径リムファイヤのロングライフル)を使います。 学生の大会では以下の種目が行われます。 [50mP60] 伏射で60発撃って合計点を競う [50m3×40(20)] 伏射→立射→膝射 の順に撃って合計点を競う 50m3×40は男子の種目で、各姿勢を40発ずつ撃ちます。 50m3×20は女子の種目で、各姿勢を20発ずつ撃ちます。 |
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エア・ライフル(4.5ミリ鉛弾の空気銃)を使います。 学生の大会では、ほとんどの大会で以下の種目のみが行われます。 [10mS60(40)] 立射で60(40)発撃って合計点を競う 10mS60は男子の、10mS40は女子の種目として行われます。 |
デジタル・ビーム・ピストル(不可視光線銃)を使います。 最近できた競技で、学生の全国大会では採用されていません。 学生の大会では、関西大会・西日本大会で以下の種目を行います。 [BPD10mS60(40)]] 立射で、男子は60発、女子は40発撃って合計点を競います。 ライフルで高得点を出す射手も、ピストルはなかなか難しいようです。 男子には人気の高い競技ですが、女子のエントリーは少数です。 |